奈良県東大寺を訪れた後、この近くに神社が存在することを看板を見て知り、その入り口まで急行します。
道には相変わらずシカがのほほんと横たわります。
その奥には木々が並んでいるのを見てここから先は彼らの聖域なんだと理解しました。
東大寺の出口から歩いて数分、神社に続く林が奥まで続いています。
大勢が入り込む東大寺の広い道とは反対に、人は少なめで道も土が露出しており、自然への入口だという雰囲気を感じられました。
進んでいきましょう。
どうやら人が少なかったのはメインルートから外れていたためでした。
そのメインルートと合流すると一気に人出が増えて周りに声が響いていました。
しかし人が多いにも関わらずふもととは雰囲気が違ったままです、神社の力といったところでしょうか。
ところどころに土産物店が存在しており何が売られてるんだろうと気になりました。
そこで立ち寄っていると1匹のシカが私の方向に近づいてきました。
どうしたんだろうと考えていたら次の瞬間・・・
ガブッ!「あぁぁぁ!嘘だろぉぉぉぉ!」
右手に握っていたパンフレットをかじられてしまいました。
私は焦って叫び声を挙げ、その声が周りに響き渡ります。
我に返った後に急いでシカからパンフレットを取り返そうとしました。
握っている右手の力を強めて口から離そうと引っ張ります。
しかしみるみうちにパンフレットはシカの口の中へと吸い込まれていきます。
見た目からは想像もつかないようなアゴの力です、これはうっかりしていた私に非があり、もっと周りに注意を払おうと誓いました。
心配なのはシカの腹の調子です。体調を崩したりしなければ良いのですが・・・
健康であることを祈るばかりです。
この出来事以降、私はさらに辺りをキョロキョロと見渡す挙動不審な動きを連発していました。
出来事のインパクトが大き過ぎです。