訪問日:2024年7月23日
ここは鹿児島県、九州南部には亜熱帯性の植物が局所的に自生しているとよく聞きますがそれは一体どんな姿をしているのでしょう。
調べてみると県庁所在地の鹿児島市にもいくつか存在するようです。
複数カ所表示されましたが駅から一番近い場所が望ましいところ、そこで私は市街地にも近い多賀山公園に向かうことにしました。
・JR新幹線・特急のチケットを自宅にお届け!【NAVITIME Travel】アコウの文字に魅せられ公園へ近づく
駅から天文館までを徒歩で、そこからは路面電車に乗り込み中心街の端にあたる鹿児島駅で下車します。
降りた瞬間に汗だくになってしまうほどに鹿児島市の気温は上昇していました。
午前中から暑いこの日、指宿枕崎線を北上し鹿児島中央駅まで戻ってきました。
その後私はどうせなら鹿児島市にも何か天然記念物はないのかと気になり調べることに・・・
公園の入口がどこにあるのか分からず探し回ることを想像した瞬間にクラクラと、目的地へ向かう意欲が遠のいていきます。
これでは台無しに・・・鹿児島駅の前に停車中のタクシーに乗って送っていただくことで解決しました。
送迎されている間に駅との距離を確認、700m程でしょうか。
距離が分かってしまえば帰りの道は心配ありません、不安の方もどこかへ消えてしまったのです。
ここからは階段を登りアコウの木が自生する場所を探します。
公園の中にあることは間違いありませんが他にも多様な種類が自生しているこの場所で見つけ出すことは容易ではありません。
さてどこから探そうか・・・考えながら階段を登ります。
先には強烈な日差しを遮ってくれる屋根の着いたベンチが設置されているではありませんか。
この灼熱状態ではいずれ体力が無くなってしまいます。
そうなる前に一度このベンチに腰掛けることにしました。
そこから海の方を見渡すと湾の中に堂々とそびえる桜島が目に飛び込んできました。
活火山である桜島のすぐ近くに58万もの人口を抱える都市があることが不思議に思えます。
火山灰を街に降らせて交通の妨げにするといった害をもたらす存在でありながらも鹿児島市のシンボルとして活躍している。
なぜか憎めないキャラクターみたいだ。そのように感じました。
地元のボランティアの方に助けていただく
ベンチに座ったは良いものの、見渡す限りアコウの木は見つけられません。
そこで私は公園を掃除しているボランティアの方に伺うことに、地元の方ならどこに生えているか知っているのではないでしょうか。
掃除が一段落してボランティアの方が同じくベンチに座った時にアコウの木はどこですかと聞きました。
この直後他のボランティアにも聞いてくるからここで待っててくれと言われ、15分程ベンチのある屋根に待機しました。
この親切な対応に私は嬉しさがこみ上げました。知らない土地で助けてもらい、人の優しさってこういうことなのかと胸に刻み込みます。
相手の真相を読み取って行動する、これが今の私に不足していることであり見習うべきところだと気付かされました。
ボランティアの方に付いていき、ついに発見したのがアコウの木です。
ガジュマルの木を彷彿とさせる形相で木にはキジムナーやケンムンが潜んでいそうな雰囲気です。
また、幹が細いロープのように何本も絡まりあって出来ている光景を見ると熱帯の植物らしさを感じるのは私だけでしょうか。
薩摩半島・大隅半島の南端部に行けばきっと、さらに南国らしい植物が自生していることでしょう。
先程のボランティアの方に私の地元にはこんな木は生えていないと尋ねるとやはり驚かれました。
この土地の雰囲気の違いを感じられて私は旅行の醍醐味を味わいました、また訪れてみる価値が高い場所と思います。
アコウ以外にもこの公園には私の目を惹く樹木が多く生えており公園を立ち去ることを阻止してきます。
ソテツが植えられている近くに立ち止まって左に90°方向転換、奥に広がる桜島を一望できました。
植物の見物を終えて公園を下ります。行きとは違うルートで歩いて鹿児島駅まで歩きました。
神社の社叢林でしょうか、薄暗い林床は灼熱で気が遠くなりそうな状態から身を守ってくれます。
一度呼吸を整えていよいよ帰路に立ちます。
裏道は何だか秘密基地を連想させる風景が続き街の生活音も遮断されていました。ここを下れば再び街へと抜けられます。
天然記念物を堪能した次は鹿児島市の中心市街地を探索です。
中核市としては最強レベルだと聞いているので一体どんな姿をしているのか、楽しみです。