撮影日:2024年7月22日 (今回の記事は移動のみです。終点到着は夜中であり、観光は翌日楽しみました)
香椎駅で専門学校時代の同級生と再会して福岡市の山間部を訪れた後、鳥栖駅まで送ってもらい各々の行動をとることとなりました。
今日の私の目的地は九州南部の鹿児島中央駅です。
まだお昼ですが乗らなければ間に合いません、ホームに入って南へ行く便を待ちます。
鳥栖駅は鹿児島本線と長崎本線の分岐駅、この交通の便の良さから佐賀県では珍しい人口増加自治体となっています。
その交通の便利さ故に乗り間違いには注意したいものです。
正しい行先に乗ることが出来てひとまず安心です、列車はすぐに佐賀県を抜けて福岡県へと入りました。
写真のゆったりと水をたたえるのは暴れ川として名高い筑後川です。
風で波立つほどの穏やかな流れなのに敵に回したら手が付けられない・・・
この気まぐれな川の被害をもろに受けてきたのがこの先、久留米駅から伸びる久大本線でしょう。
この久留米駅から筑後川の後背地を走る久大本線は1~2年のうちに線路のどこかが氾濫によって被災しています。
そして1年~2年間その被災区間は不通に・・・川の感情は恐ろしいですね。
今後はうまくこの川の機嫌を取って無事でいてくれることを祈るばかりです。
久留米駅を過ぎた後しばらくは九州屈指の穀倉地帯を走行します。
脅威を与えてきた川ですがそれ以上に恩恵は大きいのでしょう、田園風景は終点の大牟田駅まで続きました。
大牟田駅からは跨線橋を渡って熊本行に乗り換えました。
510万の人口を抱える福岡県もここまで来れば他の県とそこまで違いは感じられません。
列車内も空いており力を抜いて腰掛けることができ、眠気を誘います。
発車した後も眠気は強くなりもう少しで意識を失うかなと思った時でした。
途中駅から何人もの学生が乗り込んできて目が覚めました。
最初は高校生が多数を占めており、ちょうど下校時刻と重なっていたのでこの先も乗り込んでくることでしょう。
予想外だったのは高校生に加えて多数の大学生が入ってきたことでした。
熊本市に近づくことに駅の目の前には教育機関がそびえたち、そこから流れ込んできます。
終点の熊本駅に到着する頃には移動する余裕もないほどにまで乗客で埋め尽くされていました。
駅のホームで向かいに停まっている八代行に乗り換えます。
ここでも帰路に向かう乗客で埋め尽くされてしまい熊本市の賑わいっぷりを見せつけられた一枚となりました。
ただしこっちの方面の乗客はすぐ近くに住居があるようで一つ、また一つと駅に停まることに車内には空白が目立ってきました。
座席の方も空いてる席を簡単に見つけられるほどになったところで私は列車を降りました。
ここは新八代駅、列車の終点である八代駅の手前の駅です。
普通列車乗車中に不安がよぎったので時刻表を調べました。
その結果、新幹線に乗らないと今日中に目的地にたどり着けないことが分かりました。
そのためここは普通列車を諦めて素直に新幹線に乗車することにしました。
乗車区間は新八代~出水の間、乗車中に熊本県と鹿児島県を跨ぎます。
九州新幹線の部分開業時代はこの駅から対面で特急と新幹線を乗り換えることが出来ました。
向かいのホームに列車が停まっているわけですから乗り換えの煩わしさを帳消しにしてくれます。
そして新幹線に乗車し発車した後はひたすらトンネルの中を走り抜けて出水駅を目指します。
海沿いを走行する在来線とは違い、断層が作り上げた山地の中を突っ切る新幹線では景色の良さは期待できません。
しかし今は夜、在来線でも同じことでしょう。
30分も経たずして出水駅へ到着、ここから先は再び在来線での移動となり肥薩おれんじ鉄道線を進むこととなります。
高校生も下校を終えているため車内はガラガラで気を休めることに苦労はしません。
疲れが見え始め、景色も望める時間ではないため私は眠ることにしました。
薩摩川内市の川内駅で肥薩おれんじ鉄道は終了し、久しくJR在来線での移動となります。
車内では時々目が覚めてまた目を閉じての繰り返しでした。
それもあってか肥薩おれんじ鉄道線の区間が異様に長く感じられました。
この時は時間感覚が狂い数年ぶりの再会のような錯覚に陥ったのを覚えています。
そのためか川内駅を発車してからというもの、ラストスパートのように感じられて終点の鹿児島中央駅まであっという間でした。
そんな鹿児島中央駅に到着したのは日付の変わる寸前のことでした。
にもかかわらず列車から降りた瞬間からムワンとした空気が顔に吹き付けました。
気象庁のサイトで表示されていたこの時刻の温度はまだ29.5℃、海水温が高い影響で陸地を冷やしてくれません。
観覧車が美しい駅ビルから市の中心街である天文館まで歩いていくのですが、夜中でもこの気温。
2km程の移動ですがこの間にも汗が体のあちこちから噴き出して止まりません。
汗で服を濡らしながら歩き続けてようやく天文館へと着きました。
天文館のアーケード街には酔っぱらった通行人が途切れ途切れに歩いており、足がすくみます。
一定の距離を取りながら目的地の宿を目指しました。やはり夜遅くには歩きたくはありません。
それ故に宿に到着した時の安心感は凄まじく、一気に睡魔に襲われて眠りにつきました。
明日の観光に備えてしっかりと休んでおく必要があります。